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『大日本人』を例に「映画批評は2通り」を提案!

よく「映画評」を観ていると、きちんとした映画評論家の方やライターの方が書いた映画評でも、題材となっている業界に詳しいと実際に映画を観た時に「こういう事は、この業界には良くある事だ」という感想や、「もっと凄い、面白い話を知ってるぞ」なんて事もあります。
職業を題材にした物などは、その職業の人が見たら「そんな事無いよ」とか「厳しく苦しい部分が描かれていない」などと楽しめなかったり、「この気持ち、よく解る」などと逆に詳しく知っているからこそ楽しめるものもあります。

ですから、映画評には、「その映画の題材に詳しい人、ファンの人向け」と、「詳しくない一般の人向け」のものの2通りの映画評があるとより親切で、役に立つのでは、と思いました。

実際に例を挙げますと、例えばこのサイトで人気となっている映画『大日本人』(※記事の分析は素晴らしいと思います。)で説明してみますと、私はダウンタウンについては20数年のファンであり、お笑いについても舞台に立つなどして勉強しましたので、ある程度解説させていただきます。

大日本人 (初回限定盤)
■一般向けの映画評
お笑い芸人・ダウンタウン松本人志氏の初監督作品にして、企画・監督・主演という三役を努めた作品。もし、怪獣(作品では獣と呼ぶ)と戦うヒーローが異星人ではなく、地球人の日本人のいち職業だったら?という設定でその日常を描いた作品。
電気を浴びて巨大に変身する主人公はヒーローでありながら迷惑がられたり、嫁とは別居中だったり、スポンサーやマネージャーに注文をつけられたり、元ヒーローの祖父はボケてしまったりと厳しい現実の毎日。そんな日常の中にも彼なりのこだわりやプライドがあり、それが観るものの笑いを誘う。
ただ、TVのお笑い番組でのダウンタウンの笑いを期待すると、もの足りないと思いますし、“衝撃のラスト”も、拍子抜けするかも知れません。

(評価・・・10点満点中5点)

【お笑いファン・松本ファン向けの映画評】
やはりこの映画の見所は、松本人志氏演じる「大佐藤」というキャラクターの「セリフ」と「間」だと思います。
個人的に好きなのは彼が久しぶりに娘とレストラン「ビッグボーイ」会う直前のなんとも言えない笑顔とセリフ、そして物語冒頭から「折り畳み傘」「ふえるわかめ」などの話があった上で、そのレストランが「ビッグボーイ」である事に自らつっこむ場面です。
また、この人物の非常に緻密で細かい描写が素晴らしく、新幹線の中で通路を挟んでインタビューを受けている時に、通路に何度も人が通ってそれを気にする様や、インタビュー中に電話が入った時の対応、自分のプライドやこだわりがあるがマネージャー(スポンサー)には結局逆らえない様子など、悲しくも笑える“細かい笑い”がふんだんに取り込まれています。
「間」については答えたくない質問をされた時や、別居中の妻からのVTRを観たときの無言の様子、石を投げ込まれても気にしない様子(これについては著書「シネマ坊主3」の中で松本人志氏自身が語っています)
などが、非常に良い「間」となっています。
また著書「シネマ坊主」でつっこんでいた「この後衝撃のラストが」という意味のテロップをあえて使ったり、そのラストでまさにコント的な実写版をやったり、国際情勢の皮肉も入れたりと、お笑いや松本人志のファンであれば存分に楽しめる内容。
「笑い」は説明してはいけない(笑えない)為、観るほうもいろいろなお笑いや世の中のものを見て“お笑い偏差値”を上げないと楽しめないものがあります。
この作品はコアなお笑いファンの欲求を満足させてくれる映画、というか「お笑い作品」です。

(評価・・・10点満点中9点)

松本人志のシネマ坊主/松本 人志
[ツカサネット新聞 掲載記事]文章/絵:白石ニョッキー
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