ニョッキーのおもしろコラム!

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つしまみれというバンドとの思い出(2008年)

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投稿日時:2008-08-03

音楽イベントのお笑いコーナーに出演した時、出会ったのがこのバンド“つしまみれ”でした。

非常に衝撃を受けました。音楽の事は詳しくありませんが、なんかわかりませんが迫力があり、音楽的にレベルが高いというのもあるでしょう。

しかし自分が一番衝撃を受けたのは、その「パフォーマンス」と「歌詞」です。
自分もお笑いで舞台に立った経験があるものとして、舞台上でのインパクトや人を引き付ける事の重要さ、難しさは良く解っています。
その点でつしまみれは素晴らしいものがあります。
それはメンバーのキャラクターでもあり、ヴォーカルまりさんの声・歌い方でもあり、また演奏でもあります。

そして最も特徴的なのが「歌詞」です。
自分もお笑い台本を書き、大喜利をやるものとして“言葉遊び”という点ではこだわりや思い入れがありますので、“お笑い”として非常に衝撃と刺激を受けました。
自分は言葉を使って“笑い”を表現して(しようとして)来ましたが、つしまみれの曲には“エロ”があります。
これが非常に面白いアクセントとなっていて、また衝撃的にもあります。
女の子のバンドが「チ○ポ!」などと言ってのける様は非常にインパクトがあり、痛快です。女性お笑い芸人でもあまり言いませんよ!(笑)元来、男の子は、チ○コという言葉が大好きなのです。意味もなく「チ○コ~チ○コ~~」と、歌を作ったりしたものです。

エロを題材にした歌は数多くありますが、つしまみれのそれは女性の視点から見た“エロ”でありながら「エロくない」エロです。これは非常に大事で、エロくなってしまうと、エロの印象が勝ってしまって、肝心の音楽とのバランスが取れなくなってしまいます。そうすると「エロ歌じゃん」となってしまいますが、つしまみれは「エロくない」エロで、音楽的にも歌詞のインパクトに負けずに、相乗効果となって素晴らしいものとなっています。
あとオリジナルキャラクター(グッズもある!)の「珍歩くん」は衝撃を受け、つい自分でも同様のキャラクターを書いて送ってしまったほどです。

ロックでエロを交えて笑いあり涙ありの音楽・・という感じのバンドという事で昔聞いてきた「カステラ」や「The ピーズ」なんかを思い出します。(聞いていたのでしょうか。。)もっと言ってしまうと、初期の「ブルーハーツ」にも通じるものがあります、と言ってしまいます!

そんなつしまみれの新アルバム『脳みそショートケーキ』。
これは知名度が高くなって来た、そしてつしまみれ自信が大人になってきたという事もあるのでしょうか、とても洗練されたものとなりました。

脳みそショートケーキ/つしまみれ

このタイトルを見ても、「笑い」と「インパクト」が含まれているのがよくわかります。
特に「バカ元カレー」「脳みそショートケーキ」「良いテンポです。」に見られる言葉遊びのセンスは、「大喜利心(そんな言葉ありませんが)」をくすぐられます。「ショートケーキ」に似た言葉で何かおもろい言葉ないかな・・?とか(笑)

魅力のひとつである、「エロ」と「あぶなさ」は押さえ、初めての人に聞きやすくなっています。
「良いテンポです。」なんかは旧バージョンのほうが好きなのですが。(「チ○ポ!」)いろいろと事情があると思いますので仕方ないでしょう。
自分としてはもっと爆発してほしいと思いますが、そのへんはライブで、という事なのでしょう。

長くなりましたので短くまとめますと、つしまみれは、「エロ」と「笑い」と「危なさ」をちりばめた歌詞を迫力ある演奏と、エンターテイメント性あふれるパフォーマンスで、つまらない日常に刺激とモチベーションを与えてくれる、“表現者”だと思います。

 

創造妊娠/つしまみれ
つしまみれとロックとビアで/つしまみれ
文章/絵:白石ニョッキー