「土用の丑の日」になるとうなぎの蒲焼のいい香りが商店街や家庭に流れてきます。
よく「土用の丑の日」の話題が取り上げられると、うなぎの香りについての話がされますが、「料理と香り」
の重要性については、一般的に常識的な事となっています。
■漫画などのエピソード
昔から夕方になると各家庭から流れてくる「カレーの香り」の話や描写が話に出てきたり、様々な作品に登場していますし、うなぎの煙りでお客さんを呼ぶ話も人気グルメ漫画『美味しんぼ』に登場します。
逆に、「臭い」によって料理が台無しになる事もあります。
例えばタバコの煙による臭いで料理がまずくなる事があります。
漫画の出てくる話で言えば、『美味しんぼ』では料理人が調理中にタバコを吸ってその事を指摘される場面があります。(※決して喫煙を批判している訳ではありません。)
料理人は一般的に香水や香りのきつい整髪料をつけるべきではないとされていますし、タバコも吸わないほうがいいとされています。(ただ、タバコについては味覚が落ちるという理由の方が多いと思われます)
料理人だけでなく、店側も気をつける必要があり、「テーブル・食卓に香りの強い花などが飾ってあると、料理の味がまずく感じてしまう」というエピソードが料理まんが『ミスター味っ子Ⅱ』や『鉄鍋のジャン!R頂上作戦』
でも登場しています。
このように、料理に関して「香り」というのは、雰囲気の演出だけではなく、実際の「味」にも強く影響しているのです。
■貧乏人の「香り」の利用
ここまでの話だと「グルメのうんちくかよ!」と思われるようですが、私は調理師ではありますが食べ歩きをするようなグルメではありません。むしろ「貧乏人」にあたります。
よく貧乏な家庭を描いたギャグマンがなどでは、「焼肉」や「松茸」の香りみを嗅いで、米のみを食べるという描写が描かれ、今や「定番ギャグ」となっています。
私も最近では、貧乏歴が長くなり、「香りをおかずに米だけを食べる」というのが可能になってきました(笑)。
料理の素晴らしい香りだけで十分飯が食えるのです。
料理人だけでなく、ご家庭で料理をつくる歳にも香りを考えて料理を作ると、食事がもっと楽しくなると思います。
【グルメコラム】“料理に香り”はグルメにも貧乏人にも大事!
『調理師として、貧乏人として、料理の「香り」について。』