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AKB48の事件でマスコミがあまり伝えない情報を補足…「全国」「個別」2つのAKB握手会についてとその警備体制

2014.05.26 11:56

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 大島優子さんの5月25日の投稿

 

 5月25日に岩手県で行われたAKB48の全国握手会イベントで、川栄李奈さん(19)と入山杏奈(18)と男性スタッフの3人が刃物で襲われた事件について、さかんに報道されています。各マスコミでは「AKBの握手会とは」というものをさらっと紹介して、警備体制や安全性について問題定義しています。 当然25日の岩手の握手会では事件が起こってしまったので、警備が足りなかった事は事実です。過去にどれだけ厳重にしていようが、事件が起きてしまったらいけないのです。 そして、今後しばらくは握手会を中止するという判断は妥当だと思います。メンバーの安全及び精神的な事を考慮したらやるべきではありません。 ただ、「今後すべての握手会を中止する」という事が果たして正しい判断なのでしょうか? また、「事件が起きたから、危険だからこういうの中止」というのは簡単です。でもそれを言ってしまったらイベントは何でも中止になってしまいます。「握手会はどうすべきか?」の議論は賛否あると思いますが、まずは今後このような事件が起きないようにするにはどうすれば良いか? 今回の時間はなぜ防げなかったのか? という事をまず考えてみましょう。 その為にここでは「AKBの握手会」について私の知る範囲でご説明致します。 ちなみにAKBに詳しい評論家の宇野常寛氏も、ファンの「TVだと時間が無いので無理でしょうが、全国握手会と個別握手会では警備態勢が全然違います。これはマスコミはきちんと報道してほしいです。」 という問いかけに対して「はい、話せるように狙ってみます。」と語っています。 

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 宇野氏とファンのツイート(5月26日)

 

25日の事件直後のNHKのニュースで、そして26日のフジテレビ「めざましテレビ」にて「AKB全国握手会」について説明がされていました。 どちらも丁寧な説明ではありましたが、どちらも「AKB全国握手会」についての説明で、また説明が足りない部分が多く、また「個別握手会」については言及すらしていません。 これはTVという性質上仕方のない事なのでしょう。

 

【「AKB全国握手会」について】

基本的にはマスコミの報道による簡単な説明ですと「AKB全国握手会」は、 ・CDに握手権がついており、誰でも参加ができる ・本人確認が無い ・手荷物検査は無い という説明でしょうか。 さらに補足説明をしてみます。

 

■手のチェック

まず報道にもある 「握手前には両手を広げていただくチェック体制をとっておりました。(キングレコード株式会社の説明)」 ですが、私はこのイベントには参加しておりませんが、手のひらの表と裏を見せて、指輪など危険物はないか、おかしなものは付着していないかというチェックだと思います。 ■非常に多くの人が訪れる あえて説明していないのかもしれませんが、全国握手会だと例えば12時頃にミニライブやイベントがあってその後握手会が開始という流れだと思います。例えば14時頃開始だとして、20時、21時頃まで続きます。人気のある大島優子さんだとたしか22時頃まで握手をしていたという話もありました。 現在では最終時間を決めていて、握手権を持っている人がいても終了となっているようです。 即ち、それだけ大勢の人が訪れる状況で、ひとりひとりの手荷物検査や身体検査をすることは現実的に難しいという事です。

 

■気軽に誰でも参加できるのが魅力

そもそもの話ですが「AKB全国握手会」の魅力の一つが、「誰でも参加できる」というものです。 お店で売っているCDを買えば誰でも参加できますし、何枚もCDを買えばそれだけ沢山話せます。ただその魅力が皮肉にも犯人を会場に入れてしまった原因の一つかもしれません。 おそらくマスコミはここまで語ったうえで、偽善者のコメンテーターなどが「握手会は危険」と我が物顔で語るでしょう。 しかし握手会にはまた異なる「個別握手会」も存在します。

【「AKB個別握手会」について】

 

■限定販売、事前販売

まず個別握手会の握手権つきCD(「劇場盤」と呼ばれています)は、一般のお店では売っていません。 特定のサイトでのみの販売で、しかも数には限りがあります。

●AKB48 劇場盤販売サイト「キャラアニ」AKB48の「劇場盤」が販売されているサイト。) さらに予約受付開始はCDの正式リリースのだいたい1か月くらい前で、正確には決まっていません。 そして販売開始は直前にAKB公式ブログなどで案内されます。 しかも販売期間は非常にわずかです。 つまり、ファンは常にこの状況をチェックしていなければ買い逃してしまいます。 AKBのファンでない人間が、握手会開催の直前に急に犯行を思い立っても、購入できないのです。 ただ、SKE48の個別握手会では(最近では)当日にCDを購入できますし、会場への入場自体はできてしまいます。(※握手権を見せないと入場できない場合もあります。)

 

警備体制

個別の場合はメンバー一人とファン一人が握手をします。基本的にはカーテンで区切られた半個室にメンバーがいてその中に一人づつ入っていきます。(※「オープンスペース」と言って仕切りやカーテンを無くしている場合もあります) そこではまず、カーテンの手前で握手権の回収をするスタッフがおり、そのスタッフによって手のチェックが行われます。 このスタッフは女性も多数います。 半個室の中に入ると、「剥がし」と呼ばれるスタッフがいます。このスタッフは基本的に握手時間を管理する為のスタッフで、全て男性です。 ただ、過去に暴言や録音などの違反行為が生じた時はこのスタッフが対応していたものと推測します。 この時点でメンバー一人のそばに最低2人のスタッフがついています。 ここにさらに「OJS48」という警備スタッフも存在します。

■「OJS48」

「OJS48」というのは「おじさん」の略で、警察OBなどで結成された(と言われている)警備チームです。 OBの方々なので高齢の方が多いです。

大島優子 一般公開で共有しました - 5/25 13:30 今日もいい一日になりますように(`_´)ゞ

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 大島優子さんの5月25日の投稿[/caption] 皮肉にも大島優子さんがGoogle+に「OJS48」との写真をアップし、「今日もいい一日になりますように」と語ったその日、直後に事件が起きてしまいました。 私は実際に握手会で「OJS48」に遭遇しましたが、さすがに威圧感があります。「握手権回収」や「はがし」のスタッフは若い男女が多く、アルバイトだと言われています。 それに対し「OJS48」はかなり厳しい感じで警備に当たっています。 例えば小嶋陽菜さんの握手に行った場合ですと、ファンの横に「はがし」がいて、さらに「OJS48」がいる中で小嶋陽菜さんと握手をする訳です。 そのような状況で隠し持っていた凶器を取り出し、犯行に及ぶことは非常に難しいです。

 

■「OJS48」のいない状況

今回の現場には「OJS48」がいなかったと言われています。これが非常に悔やまれます。※追記:5/26の報道によると、OJSは現場にいたそうです。 また、「OJS48」は特殊な人材という事もあってか、メンバー一人に一人つけるという訳にもいかないようです。 例えば先ほどの小嶋陽菜さんのような「とても人気のあるメンバー」にしかついておらず、その他のメンバーにはついていません。 それゆえに「はがし」がゆるかったり、アットホームな雰囲気であるのが魅力だったのですが・・・。 そして、「全国握手会」「個別握手会」の他にまた別のイベントとして先日行われた「写真会」というものがあります。 警備体制もまた違いますのでご紹介します。

 

【写真会について】

■手荷物は預かる

今回「手荷物検査をすべきでは?」という指摘がありますが、この写真会では手荷物を離れた所に置くようなルールになっています。 写真会での手荷物預かりは、あくまで写真撮影に邪魔なのでという対処でしょうが、これにより凶器を荷物に隠して持ち込んだとしても、取り出すことはできなくなります。

 

■3人体制

写真会では「握手券回収」と「はがし」に加わり「写真撮影」スタッフが加わります。 「はがし」スタッフははがし行為よりも退出の誘導となります。写真撮影中は結果的に手荷物の見張りにもなります。 そしてこれば全メンバー3人体制だったと思います。 説明した通り「OJS48」は全メンバーを担当できませんが、手荷物を預かった上にスタッフ3人が監視している形になります。さらに、出口通路にはスタッフが多数うろうろしていました。かなり防犯効果は高いのではないでしょうか。 ※追記:今回犯人は服に凶器を隠し持っていたそうです。だとすると手荷物検査はそもそも関係ありません。 ただ、いろいろな対策について「抑止力」という意味では効果があると思います。 実際に過去の握手会やコンサートでは手荷物検査を行う時もありました。スタッフが一瞬見ただけでOKとなってしまい、隠そうとしたら隠せてしまいます。ですが凶器の持ち込みを踏みとどまらせるきっかけに少しはなると思います。

 

【今後どうすべきか】

個人的な意見ですが、ここまで語っておいてなんですが、まず当面の握手会中止は避けられないでしょう。どんなに警備を厳重にしても、メンバーの恐怖心と握手会、ファンへの不信感は簡単にはぬぐえないと思います。 そう思いながらも、知識の無いコメンテーターが是も非も無く「握手会は危険」と言うのが納得いかなかったので書きました。 その上で今後また開催する際は警備を強化するポイントについて考えて頂きたいです。 ※ここで挙げた事例について誤りがありましたらご連絡ください。修正致します。