今回はNetflix映画『浅草キッド』
の感想・レビューをお話したいと思います。
Netflix映画『浅草キッド』
監督・脚本:劇団ひとり
原作:ビートたけし「浅草キッド」
出演:大泉洋、柳楽優弥、門脇麦、土屋伸之、中島歩、古澤裕介、小牧那凪、大島蓉子、尾上寛之、風間杜夫、鈴木保奈美
※ご注意
これはあくまで感想でございまして、「ネタバレ」を
目的とするものではありません。
ただ、感想のなかでどうしてもネタバレが含まれてしまいます。
ご了承のうえご覧ください。
私はアマチュアお笑い芸人崩れの人間です。
浅草の劇場の舞台に立ってネタをした経験もあります。
ですから、この作品は特別な感情で観ました。
そして号泣しました。
こんな事言うと劇中の師匠の深見にに「お前みてーな素人に芸の何がわかるんだ!」と怒られるでしょうね…。
冒頭のシーン。
キャバクラで漫才をやるが、客は全然聞いていない…
というというもの。
私はこれとほぼ同じ状況を実際に体験した事があります。
そしてその体験を漫画に書きました。
「漫才少女!キャバクラ編」というものです。
宜しくお願い致します。
話を戻しますと、
この時たけしは客に絡み、客に「何様だよ!」と言われて「芸人だよ!」と言い返すのですが、売れない芸人が言いたいトップクラスの台詞ですよね。
現実の私は当然何も言えず終わりましたが…。
台詞と言えば、
「笑われるんじゃねえぞ。笑わせるんだよ」
という師匠の台詞ですよね。
昔から良く言われてますよね。
そこは芸人のプライドですよね。
ただ、プライドにも色々あって、全く受けないよりは笑われても良い!という考え方の芸人もいます。
この作品は「師匠と弟子」の物語なんですよね。
弟子入り直後、師匠からタップダンスを教わるのですが、師匠が日常の仕草の中にタップダンスをしてきて、それをたけしが盗む。
そして個人でも熱心に練習する。
そして師匠から「もう教えるステップがねえよ!」と言われる。
弟子としては最高に嬉しいですよね。
このあたりの修行期間。
そしてフランス座をやめて漫才を初め、ツービートになるたけし。
幼少の頃にリアルタイムでツービートの漫才を見て衝撃を受けた者として、お笑いヲタクだった身として、「赤信号 みんなで渡れば 怖くない」が出た時には感慨深かったですね。
修行時代に、師匠の靴を出す時にハイヒールを出すように言われ、「普段からボケろ」と教わります。
売れてから久しぶりに師匠と会った時にそのボケをして見事にウケたり、師匠の葬式会場で、一人ボケて語りかける様子。
「半分焼けてるから、半額ですって、儲かりましたね。(※正確では無いです)」という台詞ね。
師匠の教えを守り芸人として生きている、という師匠との絆を感じました。
私は師匠についた経験はありませんが、師匠と弟子という関係に泣かされました。
「フランス座が無くなったら、タケはどうなるんだ?」とかね。。
「師匠が劇場にあいさつ回りに行っていた…」とか。。
俳優さんにも触れましょうか。
柳楽優弥さんは見事でしたね、たけしさんに似せるのもそうですし、
演技もそうですし、漫才もめちゃくちゃ上手かったです。
そして監督の劇団ひとりさんも凄いですね。
最後の長回し演出とか、腕のある所を見せましたね。
この作品は「お笑い映画」ではなく、「師匠と弟子の人生の映画」という感じで、
「笑える映画」ではなく「泣ける映画」だと思います。
お勧めです。
浅草キッド | Netflix (ネットフリックス) 公式サイト
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