阪元裕吾監督の作品。
国岡という殺し屋に密着する、というドキュメンタリー風の映画です。
基本的には存在しない「殺し屋」という職業を、さも存在するかのようにリアルに描写しています。
国岡役の伊能昌幸さんのキャラクターは勿論、格闘アクションが凄くて魅力を感じました。
そして様々な殺し屋や敵のキャラクターも立っていて、さすが阪元監督、漫画的で面白いです。
注目ポイントは、たんたんと殺し屋の国岡が殺しを行う描写ですね。
街で普通に殴り殺したり、時には銃で殺す描写は北野監督の演出を思わせます。
一方で、クライアントに謝罪しに行ったり、殺し屋仲間を仲裁したり、デートした女の子に振られたり、などは人間味を感じさせます。
基本的にはドキュメンタリー風なんですが、銃撃戦などになるとその設定を吹き飛ばし、「それはそれ」と、エンタメに徹して様々なカメラワークでアクションを魅せる方に振り切ってくれます。
「国岡(風のキャラ)」は阪元監督の色々な映画に出ており、国岡は人気キャラとなっています。
この映画を見ると、それもうなずけます。
国岡を好きになってしまいます。
阪元監督の代表作は『ベイビーわるきゅーれ』だと思いますが、『最強殺し屋伝説国岡』も甲乙つけがたいくらいの面白さです。
「グリーンバレット」も期待です。