映画「楽園の夜」
韓国ノワール映画。
「新しき世界」「The Witch 魔女」「VIP」そして私がトップクラスに好きな映画「悪魔を見た」のパク・フンジョンが監督・脚本を手がけたとの事。全部観てるし好きです。
ヤクザの主人公テグが姉と姪を事故で亡くし、抗争相手の会長を刺します。
この冒頭部分で引き込まれますね。
主人公は身を隠しそこに住む女性ジェヨンと交流します。
ところが殺したはずの会長は死んでおらず兄貴分が裏切りテグを売り、部下とジェヨンを人質に取られるという展開。
この兄貴分が、敵のヤクザも呆れるほどのクズで、自分が助かる為なら部下を売るし殺すという奴です。
そして、普通の映画ですと、主人公が強くて相手を皆殺しにして人質を助けるんですけど、さすが韓国ノワール、ここまでがラストに向けてのお膳立てだったんですね。
中盤の一時間以上、テグとジェヨンの交流シーンが多く少し飽きてしまいますがこれもラストの為の緩急ですね。
主人公がなす術もなく無残に殺されるのも衝撃ですが、そこからあの人物が復讐するとは!
しかし殺し屋でもない一般人がなぜ銃を持ってるか?なぜあんなに銃の扱いが上手いのか?について伏線があり、説得力がちゃんとあるので、ファンタジー感がありません。
バイオレンスシーンも殴る、刺す、撃つ、と徹底的にやりますし描写してますので満足です。
また傑作ノワール映画が増えました。
▼舞台が済州島で、アウトレイジでも舞台になった場所ですね。北野武作品っぽい雰囲気ですし、オマージュなのかな?
▼狭い車の中で殴る刺すのバトル、「新しき世界」のエレベーター内のバトルを思わせますね。
▼「水刺身」という料理…刺身を酢味噌と砂糖であえたもの…?食べてみたいですね。